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イノシシの話

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Seminareのブログ

2022.02.04

イノシシの話

先日は山口県の周防大島まで行って参りました。

セミナーレに猪肉を入れさせて頂いているやまだ精肉店さんの所ヘ。

11月下旬頃でしたでしょうか。
質のいい猪を探している事を話していたらお客様が「周防大島に美味い猪肉を出す精肉店さんがあるよ!」
と教えて頂き調べた結果、ここではないかと思い精肉店さんに連絡を…
とてもご親切な対応で奥様が出てくださり、セミナーレまで猪を送って頂きました。
後日届くき、試食してみましたが、味の濃さ、深み、臭みの無さ。どれも素晴らしい状態で衝撃的でした。
2回目も更に個体を吟味して送って下さったのか初回を超える猪肉が届きました。
これは…こんなにも素晴らしい猪肉があったのか!?
と味見する度にビックリしてました(笑)

直ぐに行きたいと懇願して2月頭に夜行列車で周防大島へ。

僕は群馬→東京→埼玉なので瀬戸内海を見ると水の透明度に毎度驚き、そして憧れます。
昔はもっと綺麗だったそうでその辺に張り付いている牡蠣も美味しかった様です。

2日間滞在してタイミング逃してしまい止め刺しは見れなかったので皮を剥ぐ所から精肉の分割までさせて頂きました。

止め刺ししてからまだ1時間も満たない内に解体に取り掛かります。
剥ぐ際、個体はまだ暖かいので湯気が立ち込めます。
当然ですが取り出す際の内臓も温かかったです。
スピーディーに皮を剥ぎ取り、頭部を分離させて、左右の枝肉へするためチェーンソーで半分に。

半頭からの状態での解体は今までやってきましたが、今回は息絶えた直後の個体。

これまではチルドの状態で来ていた枝肉。
これからは個体の体温がある状態で枝肉へしていく。

実際に狩猟や屠殺を行う方々からしてみたらおこがましいのですが、改めて命を頂き、繋げると言う業をしているのだな。と再認識した瞬間でした。

それでもほんの少しは携わらせていただいているかと思いますので、「命」が「食材」に変わる以上は無駄無く最高の状態で皆様にご提供してまいります。

「在る」と言う空気の様な無意識の存在を今一度意識し「有り」難く感謝し続けていきます。


当たり前なのですが初めて知ったかのようです。
本来の肉の温度はチルドでは無く温かさを帯びているのだと。
この猪を解体した日は瀬戸内海に丁度、寒波が来たそうです。
厳しい寒さで全身が凍りそうでしたが僕の手はとても温かったです。
刃を持っていた右手は猪の体温で温まりました。

今までより「食材」を「命」と思える様になった気がします。

「食材を粗末にしない」のも大切です。
僕は「命を粗末にしない」料理人でありたいと思います。

「食材」と言う概念から「命」と言う概念へと抽象度を上げて。

次は屠殺からするのでまた5月に再訪の約束を。。



このブログは当店に興味を持って下さる方がわざわざセミナーレのHPにログインして拝見して下さるのでインスタより詳しく記載したいと思います。

僕自身は肉、魚、野菜だったら野菜が1番好きです。
ただヴィーガンでもなくセミナーレはヴィーガンレストランでもありません。
ただ野菜が豊富なのでセミナーレではヴィーガン対応の料理は喜んでご提供させて頂きます。

インスタに猪の投稿したらフォロワー数がまぁまぁ減りました。
もしかしたら解体の写真が可愛そうと思った方もいらっしゃるのかな…と。
思想は自由ですので良いのですが。

ただ、何となくスーパーで精肉、鮮魚や動物性が含まれる加工品を購入したりと。
かわいいと言う理由で背景が見えない所のペットショップでペットを購入する。
可能な限り動物性の物を使用しません。又は食べるのを控えています。 
と言うよりかは命を大切にする自負はあります。

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生産者様、お取引様に
心より感謝して...

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